地震の備えは、まず「地震体験」から!神奈川県総合防災センターで震度7を体験
地震大国の日本。
地震の備えはいろいろ情報があるものの、いざ自分のこと、自宅の備えとなると本当に必要なものが何かわからず、ぼんやりしてしまう。
生まれてから57歳になるこの年まで(2024年現在)ずっと神奈川県に住んでますが、一番激しい揺れを経験したのは東日本大震災のとき。震度4でした。
でも、それももう13年も前のこと。
神奈川県総合防災センターで大地震を体験
大地震に備えるには、大地震を知ること。そこで神奈川県・厚木市の神奈川県総合防災センターで、東日本大震災と同じ震度7を体験してきました。
地震体験コーナーでは、ショッピングセンターを模したCG映像が3方向に投影されて、カウントダウンとともに激しい揺れに見舞われます。
時間的には1分もなかったと思うけど、座り込んで手すりにつかまり、必死に耐えました。怖かったです。
それから気持ちがガラッと変化。
こんなに揺れるなら、自宅キッチンにそのまま置きっぱなしのグラス類や鍋なんかはすぐに片付けないと。あまり使ってない家電製品もこの機会に処分。テレビも固定しなきゃ。ガラスが割れたり、鍋や家電が飛んできてケガしたら、まさに自業自得。ただでさえ恐ろしい大地震なんだから、防げるリスクは最小限にしたい。
揺れを体験して「今、ここで地震が起きたら」と考えるようになり、自分にとっての備えが見えてきました。
神奈川県総合防災センターは、地震以外にも台風の強風体験や火事の煙体験、避難所体験まで様々な体験ができる大規模施設。
最寄駅(小田急線・愛甲石田駅)からちょっと遠いけど、これは行く必要アリですね。
地震体験ができる防災センターは、横浜駅西口から徒歩10分のところに「横浜市民防災センター」もあります。
行きやすいところに、ぜひ行ってみて下さい!
神奈川県総合防災センターへの行き方は
車だったら厚木インターチェンジから1〜2キロ。一般車の駐車場が60台分あります。電車だったら小田急線愛甲石田駅もしくはJR門沢駅から徒歩30分。道は広くて歩きやすかったです。愛甲石田駅からはバスもあります。詳細は、神奈川県総合防災センターのウェブサイトへ。
エントランスには東日本大震災の津波高が
エントランスを入ると、まず目に入ってくるのは東日本大震災で記録された津波高。2階フロアの天井まで伸びる長い布は13メートルあります。下から見上げると、圧倒的なその高さに戦慄。
受付を済ませたら、体験メニューをガイドしてくれる方をしばし待ちます。荷物をロッカーに預けたり、トイレも済ませて。1階には江戸時代の火消し道具など歴史的な消防道具の展示もあるので、楽しく拝見。
たくさんの体験ができる!
ガイドの方がついて、ひと通りすべての体験を案内してくれました。
地震体験以外にも、体験できるメニューはたくさん。
- 最大風速30m/sの前に進めないほどの強風体験
- ビルを模したセットの中で有毒な煙を避けて脱出する煙体験
- 自宅の石油ストーブから火が出たところを消化器で消火する消火体験など
やってみないと分からない、災害時の行動のポイントが身をもって体験できます。
津波や土砂崩れなど体験が難しい災害も、災害体験VRコーナーでバーチャル体験できます。ゴーグルをつけて映像を見るんですが、リアルに迫ってきて臨場感ありました。
帰宅後さっそく、マンションのどこに消化器置いてあったかな〜、と確認しましたよ!
消防への通報体験・心肺蘇生(AED)体験
ここからガイドの方とは別れて、自由見学。
電話ボックス内でメニューを選んで受話器を取ると、「消防署です。火事ですか、救急ですか」という応答が。選んだメニューに従って「○○の近くで人が倒れています」のように報告します。普段、119番に電話かけることってめったにありませんから、記憶に残りました。
でも一緒に行った友人は「父が亡くなる前、1年ぐらいの間に3回救急車呼んだのよ」と。そうか。。。
次は、マネキンの人形にAEDを装着して心肺蘇生を体験。AEDは、うちのマンションや会社にも置いてあるけど、使ったことは一度もなかった。経験がないと、必要な場面に出くわしても「AEDがあった、使おう!」とはならないですよね。こうした訓練は貴重な経験の場。
避難所体験
ニュースでは目にすることがあっても、行ったことはない避難所。このコーナーではダンボールベッドや避難所用間仕切りが設置されて、模擬避難所の中に入ることができます。
興味深かったのは壁に貼られた避難所の役割分担表。食糧からトイレ掃除までいろんな役割が。多くの人たちが集まって生活をともにするんだから、いろんな作業が発生しますよね。自分だったらどのチームで働けるかな、など友人と避難生活についてしばし語り合いました。
フォトスポットで写真撮影
見学を終えて1階フロアに戻ると、消防隊員の制服や帽子を身につけて写真が撮れるフォトスポットが。お子さんや家族連れにはよい記念になりそう。
友人も私も50代のおばさんだけど、制服を着て楽しく写メを撮りました。この日は連休直前の平日で私たち以外に訪問者はおらず、人の目を気にすることなく盛り上がりましたよ。
まとめ
体験すれば気持ちがガラッと変わり、自宅の問題点や外出時の持ち物など自分にあった備えのヒントが見つかる防災センター。
のど元過ぎれば、、という人間の本能がありますから、一度の訪問で終わりにすることなく、一年に一度とか定期的に訪問するのが良さそう。
もちろん住んでいる自治体の防災センターに行くのがいいけど、神奈川のお隣・東京にも防災センターがたくさんある。仕事やお出かけで都心に行くことも多いから、いろんな施設に行って体験を重ねるのもいいよね。
いつかくる大地震。できる備えをしておきたい。