9月のフォトギャラリー公開!今月のテーマは「夏の色」

フォトギャラリーでは、毎月テーマを決めて撮影した写真を3枚公開しています。

テーマは私が通う写真学校の宿題として出されたもの。授業は月に一度。生徒は1ヶ月かけてテーマに沿った3枚の写真を撮影します。

何かを伝えられる写真。今しかない一瞬を切り取った写真。見てくれた人がポジティブな気持ちになれる写真。そんな写真を撮影したい。

写真学校の様子とともに、撮り下ろし写真をご紹介します!

2021年の夏といえば

今月のお題が「夏の色」と聞いて、今回は色だけで何かを表現してみたいな、と思いました。

写真はもちろん見たまま、そのままを写しとることが得意な機械ですが、敢えてフォーカスを外したり、レンズのマジックを駆使して「なんだか分からない」像を写すこともできる。

2021年の夏といえば、、、コロナという得体のしれない「不安」の中で一瞬の輝きを見せたオリンピック・パラリンピックがまず浮かびました。

自分的には、初めてのマクロレンズ(SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO Art)を買ったばかり。きっと、これを使えば「これってナニ?」という写真を撮れるはず!ということで、今月の3枚をご紹介します!

写真の「コンセプト」を表すのが、「タイトル」

カメラやスマホの撮影技術が飛躍的に向上して、「キレイに撮れることは当たり前になっている」と写真学校の先生は言います。だから「写真を作品にしようと思ったら、コンセプトはとても重要」

「コンセプト」の最小単位が、写真に付ける「タイトル」です。

本、音楽、映画、、。どれもタイトルが付いてますよね。私たちがその本を手に取ったり、音楽の再生ボタンを押したり、映画館に足を運ぶキッカケになるのが、実は「タイトル」。とっても重要なんですね〜。

先生は、「タイトルは絞れば絞るほど深くなっていきます。自分の心の中にあるモノを言葉にしてみましょう」

1枚目は「夕空を刺す」

SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Artで撮影

これ、当初のタイトルは「藍空を刺す」でした。

先生は、「夕陽の赤に目が行くのに、タイトルに赤が抜けてるね。藍空が主役なら、思い切って赤の割合を減らしても良かった」

授業の後、先生の言う通り赤の割合を減らしてみたのがこちら。

確かに「藍空を刺す」というコンセプトに近づきますね。

しかし、なぜこの1枚を撮ったのか思い返してみると、それはやはり夕陽の赤を表現したかったから。

そこで、最終的にタイトルの方を「夕空を刺す」に変更して、当初の写真を生かしました。

2枚目は「Mow-Show」

SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO Artで撮影

これはですね、イラストじゃなくて写真なんです!

折り紙の上にガラスのお皿を高く置き、水を張る。そこへサラダ油を垂らし、食器用洗剤をひとしずく。菜箸でかき回して、水面をマクロレンズでのぞくと、顕微鏡で拡大したような油の水玉が。

この撮影テクニックは自分のアイディアではなく本で読んだもの。でも思いのほか楽しかった。

菜箸でかき回すたび、コロコロ変化する油の水玉。

黄色い太陽が照りつけ、噴き出る汗をイメージして「猛暑」とタイトルを付けましたが、イラストのようなポップな感覚なのでアルファベットの「Mow-Show 」へ変更。

先生は、「う〜ん、面白いんだけど、あまり暑く感じないんだよね」

色のセンスが、イマイチだったか。。

3枚目は「Tokyo 2021」

SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO Artで撮影

これは、パラリンピックの閉会式の様子を伝えるテレビ画面を敢えてフォーカスを外して撮影しました。

各国の旗が集結し、プロジェクションマッピングが巻き起こす色の洪水。カラフルでエネルギッシュな色たちと、それを引き立てる暗黒。得体の知れないコロナの不安のなかで開催されたオリンピック・パラリンピックを象徴しているよう。

「閉会式を見て、これをアウトフォーカスで撮ってみよう、と思うか思わないかなんだよね」「この写真は、あと2〜3年たって見返した時、また違った深みが出てくると思います」

その時、世界はどうなっているんだろう。

来月からいよいよ上級クラスに進級!

2年前の初級クラスが始まった頃(まだコロナじゃなかった)15名いた生徒が中級クラスで4名まで減り、開講が危ぶまれていた上級クラス。

3名の生徒が進級希望を出し、なんとか開講する模様。

来月もお楽しみに!

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