ヘチマスポンジを使い始めて、自然のふところの大きさを知った話
毎年夏が暑すぎる。
自分も地球温暖化を止めるために何かできないかな? と、プラごみ削減のためタッパーを持って買い物に行くようになったワタクシ。
最初はお店の人もちょっと驚くけど、何度となく通うようになれば「あ、この人ね」という感じでパン屋さんも八百屋さんも豆腐屋さんも魚屋さんも和菓子屋さんもタッパーにそのまま商品を入れてくれるようになりました。
ポイントも付かないし、クレジットカードも使えないことが多い個人商店。
でも、笑顔で挨拶して、ちょっとした話をして、おすすめを教えてもらって、プラごみ削減できて、ポイント以上に得るものがたくさん。今や、地元での買い物が週に数回の楽しみな時間に。
個人商店の皆さん、ありがとうございます!
プラごみ削減から、思ってもみなかった地元再発見。
プラごみ削減で、自宅でも再発見
自宅でもなるべくプラや使い捨てのゴミを減らすため、工夫するようになりました。例えば、、、
- 使い捨てのラップの代わりにシリコーンラップを使う
- 使い捨てのコーヒーフィルターの代わりに布製のフィルターを使う
- 使い捨てのティッシュの代わりに、広告紙やレシートの裏を使う
使ってみれば、全く問題ない。
いや〜、これまでスーパーで売られている市販品をそのまま買ってたけど、ちょっと考えればモノを使い捨てにしない方法っていろいろあったんですね。
ここで、やっとヘチマスポンジの話です。
水回りで必須のスポンジは、市販品をそのまま使ってました。だってあれがプラって、ちょっと盲点です。
でも、一般的なスポンジはれっきとしたプラなんですね。それも、使うたびに微細なプラスチック(マイクロプラスチック)が排水されて海に流され、魚が取り込み人体に有害な物質が蓄積されるリスクがあるという。
スポンジをやめて、布で食器洗い
それはいかん!
しかし、スポンジの代用品って何があるんでしょう。
とりあえず擦り切れた古いタオルを4分の1ぐらいの長さに切って洗剤を染み込ませ、食器を洗ってみました。ほとんど泡立たないので油汚れが本当に落ちているのか不明。ついつい、洗剤を多く使ってしまう。
それでも、2週間ぐらいは頑張って古いタオルの切れ端をスポンジ代わりに使ってました。
ヘチマがある!
もやもやしながら、近所のエコなお店を探索していると、キッチン用品コーナーにシワシワの繊維質で棒のように長いものが売られている。
乾燥したヘチマ。ヘチマスポンジ(ヘチマたわしとも言う)でした。
そうか〜、ヘチマか!
昔々、ワタクシが小学生低学年だったころ、学校でヘチマを育てていました。スポンジを作るところまではやらなかったけど、夏の終わりに茎を切って、ヘチマ水を作ったことがぼんやりと思い出されました。
ヘチマスポンジは泡立ちが良く、丈夫!
さっそくヘチマスポンジを使ってみると、少しの洗剤でもしっかり泡立つし、油汚れもガンガン落ちる。とっても丈夫で、ゴシゴシこすっても平気。植物の繊維なのに、ちょっとやそっとじゃ摩耗したり、ボロボロになったりしない。
トマトソースやカレーのこびりつきなんかを洗うと、市販のスポンジは色や匂いがついてしまうけど、ヘチマはなぜかいつもスッキリ、色白で清潔な顔をしています。スカスカの繊維なので、めちゃくちゃ早く乾いて衛生的。
こんな便利なスポンジが自然界にはすでに存在してる。
プラは石油を精製してナフサという成分を取り出し、加熱して原料を作り、それを加工してできるというけど、ヘチマは種をまけば生えてくる。複雑な工程やCO2排出とも無縁で、100%天然。
そんなエコな素材が、いつの間にかプラに取って代わられてしまったんだなあ。
散歩中にヘチマと偶然の出会い
朝の散歩で近所を歩いていると、農園のフェンスにぶら下がる巨大なヘチマを発見。のんびりとフェンスの外側に実がなっていて、誰でも持って帰れそう(もちろん持って帰りませんけどね)。
農園の人は、ヘチマスポンジやヘチマ水を作るのかしら。
自然はそのふところに、すでにたくさんの素材を持っていて、いつでも気前よく人間に分けてくれる。それなのに、私たちはより便利に、より豊かに、より効率的にと、プラをはじめとする工業製品に流れてしまった。
ヘチマとの出会い、もしくは小学生の時以来の再会をきっかけに、もっと自然の恵みを意識して、今までとはちょっと違う豊かさを追求してみたいな。
きっとたくさんの発見がありそう。