【58歳・再就職】会社を辞める前は分からなかったこと

今年 (2025年) 3月、58歳で会社を早期退職。

さっそく4月から再就職活動を始めましたが、58歳という年齢の壁に阻まれて中々面接まで辿り着けず、もどかしい日々。それならばと、並行して8月からWEBサイト制作のオンラインスクールで学び始めました。

リスキリングして少しでも希望の職種で再就職の選択肢を広げたい、と考えたからですが、それでも世間はキビシイ。58歳がWEBサイト制作を学んでも、やっぱり即就職には結び付かないんですよね。。

先日、スクールの若きキャリアカウンセラーと就職面談をしましたが、ワタクシの自己紹介を聞くと即座に、

「う〜ん、未経験でWEB関連の会社は厳しいですね。これまでの経験と掛け合わせにすれば可能性あるかも。きっと豊富な実績をお持ちだと思うので、僕からメールしますから返信で履歴書と職務経歴書を送ってください」と言ったきり、メールすら来ない。58歳は就職面談の対象じゃなかったんだろうなあ。

会社を辞めたことに1ミリも後悔はないけれど、会社を辞める前には分からなかったこと、結構あるんですよね〜。

2025年も押し詰まってきた12月、ちょっと振り返ってみようと思います!

悪いことばかりではなく、良いことも。

坂や丘のある町 walk along

記事執筆 & 写真撮影 青山田あかり

神奈川県 横浜市在住。写真ブログ「坂や丘のある町 walk along」に、気楽な記事を毎週投稿しています。

仕事はたくさんある?

ワタクシは会社都合の早期退職だったため、会社が再就職支援サービスの会社を紹介してくれました。

退職のひと月ぐらい前、その会社で営業の方と初めて面談した時「仕事はたくさんありますよ」と求人検索サイトを見せてくれたのを覚えています。

「年齢不問」の条件でワタクシの希望する職種と関連職種で検索した結果、確かにたくさんの求人が出てきました。

あの時は「いろいろ応募できそうだな」とちょっと安心したよなあ。

しかし、実際は「一般の求人」で58歳の応募書類を受け付けてくれるところはとても少ない。

応募を希望すると担当者が先方の人事と事前確認してくれ、「40代までの方を求めているそうです」などと言われてしまい、書類を送ることすらできない。

一方、「再就職支援の求人」という別枠がありまして、そっちはシニア前提だから応募できます。ただ、職種は結構限られてしまう。

会社を辞める前は「仕事はたくさんありそう」と思ったけど、辞めて再就職活動を始めてみたら「58歳が応募できる仕事には制限がある」と実感した次第。

生活費はそれほどでもない?

会社を辞める前は「贅沢なんかしてないし、慎ましく暮らしていけば最悪65歳で年金もらうまで、なんとかやっていけるんじゃ、、」というぼんやりした期待がありました。

もちろん、今後の人生でいくらぐらい必要になるのかライフプランも計算したし、まったく根拠がないわけじゃなかった。

しかし、会社を辞めた途端、急に歯が悪くなって保険外の治療に結構なお金がかかったり、家電やらパソコンやらがいっせいに故障してまたまたお金がかかったり。先日はトイレまで壊れて、修理を呼びました。数万円の臨時出費です。

モノが壊れる周期なのかもしれないけど、普通に生活していてもお金はかかる。

特に、会社を辞めて安定収入がなくなってしまうと、ひとつひとつの支出がズズ〜ンと重く感じちゃう。

会社を辞める前は「普通に暮らしていれば生活費はそれほどかからない」と思ったけど、辞めて生活してみたら「生活してるだけで、結構お金がかかる」と実感しました。

時間を持て余し、孤独になってしまう?

ここからは少し前向きな話を。

ワタクシ独身でひとり暮らしです。会社を辞めたらやることがなくなって時間を持て余し、孤独になってメンタル的にも落ち込んでしまうんじゃ、、、と不安を感じていました。

退職の当日、自宅に戻ってすぐパソコンの電源を入れて、求人サイトを検索したことを思い出します。早く次の職場を見つけないと、濡れ落ち葉になってしまいそうな焦りを感じていたんですよね。

しかし実際は、毎日結構忙しくしています。

WEBデザインの勉強したり、近所の地区センターで開催される講座やイベントに出かけたり、ちょっと足を伸ばして大きな公園や植物園に出かけたり。出かけた先でウォーキングしたり、写真を撮ったり。

平日空いている時に出かけられるのはありがたいし、出会った人たちと何気ない会話をする機会もあって、刺激を受けることも多い。こうした活動はほとんどお金がかかりません。

普段の買いものも、退職してから一気に楽しくなりました。

大型スーパーに車で出かけてまとめ買いするのをやめて、近所のお肉屋さんや八百屋さん、生協で買いものするように。いつものお店で「いらっしゃい」と迎えられて、今日のオススメを聞いたり、ちょっとしたおしゃべりをしたり。

地域に根ざした生活をするようになって「ここが自分の居場所なんだな」「自分はここでやっていくんだな」と、安心感が湧いてきました。

年齢ってなんだろう?

ワタクシ、現在WEBデザインのオンラインスクールで卒業制作に取り組んでいます。5人のチームで、ひとつのWEBサイトを作るというもの。

メンバー5人の内訳は、19〜20歳の大学生が3人、20代後半の会社員がひとり、そして58歳のワタクシ。リーダーは大学生が担ってくれています。

これだけ世代が違う若者と共同作業ができるのか? 自分でも分からなかったけど、チームで率直に議論したり、お互い補いあったり協力したり、今のところ卒業制作は順調に進んでいます。

つまり、年齢って関係ないんだな、と思ったんですよね。

ずっと再就職活動で58歳という年齢の壁を感じてきたけれど、それは年齢自体のせいではなく、環境のせいなのかもしれないな、と。

上下関係で動く組織に組み込まれた時、年齢の若い上司や同僚から、58歳の新人なんて「使いにくい」「使いこなせない」「できれば若い人がいい」と思われてしまうことがある。

こっち側も、もしかしたら若い人たちの経験不足を指摘したり、自分のやり方が唯一無二のように主張したり、過去の経験を振りかざすような行動があったかもしれないな。

上下関係が生じると、お互い素直になれなくなる。お互いに相手を思い通りに動かしたい、と思ってしまうのかもしれません。

スクールの卒業制作チームには上下関係はなく、利害関係もなく、本当にフラット。だから年齢に関係なく素直に向き合うことができるのかも。

上下関係の組織では、年齢も相手の上に立つための要素のひとつ。どっちが上に立つのか、常に相手の出方をうかがっているところがあります。

会社を離れて上下関係から解放されたのは、大きな喜びには違いない。

今後、再就職して、また上下関係に戻っていくのか、、、考えどころですね。

さあ、これからどうしようかな

新年まであと2週間。年が明けたらスクールも卒業。

3月に会社を辞めてから早くも9ヶ月が経ち、58歳の再就職活動もそろそろ進路を決めなければなりません。

会社を離れて地域に根ざした生活を始めて、いろんなことが見えてきて。お金の問題とともに、これから自分の時間をどう使っていくのが幸せなのか、考えてしまいます。

親世代を見ていると、健康に活動できる年齢は75歳ぐらいまでなのかな〜。

となると、残された時間はあと16年ほど。

16年なんて、あっという間に過ぎてしまうでしょうね。

さあ、これからどうする!?

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