3月のフォトギャラリー公開!今月は5枚のモノクロ組写真「生きることは歩くこと」

フォトギャラリーでは、毎月テーマを決めて撮影した写真を3枚公開しています。

テーマは私が通う写真学校の宿題として出されたもの。授業は月に一度。生徒は1ヶ月かけてテーマに沿った3枚の写真を撮影します。

写真がうまくなるには、みんなに見てもらうこと。そして見てくれたひとがポジティブな気持ちになってくれれば嬉しい。

写真学校の様子とともに、撮り下ろし写真をご紹介します!

今月のテーマは「2月のように」

今年に入って、引き続き授業では構図について深く学んでいます。そのぐらい、写真で何かを伝えるためには「構図」は重要なんですね。

今月のテーマはなんとも曖昧な「2月のように」。いろんな構図を考えさせるために、あえて先生は漠然としたテーマを与えたのかな。

そこで、2月に横須賀の実家へ帰省した折、83歳の父の散歩に同行させてもらって5枚の組写真を撮影しました。

中級クラスになって生徒の人数も減り、授業時間もゆったりしてきたので、宿題の写真は3枚以上でもOKに。

父の歩く姿を撮影したい

以前、母の散歩についても書きましたが、父も雨の日以外、元旦であろうとも一日も欠かさず毎朝散歩しています。

決まったコースを決まった時間に歩く、几帳面で真面目な父。その姿を見ていると「生きることは、歩くこと」、そんな風に思えました。

5枚の写真をカラーでプリントしてみたら、晴れわたる2月の海と空がとてもきれい。

しかし、鮮やかな色にちょっと違和感も感じました。「この写真で表現したいことは父の歩く姿なんだから、海や空の美しさは関係ないんだ、、」

敢えて色を封印して、モノクロでプリントし直したのは、そんな理由からです。

1枚目は、「いつものコース」

家を出て坂を下ると、すぐに海が見えてきます。

2枚目は、「今日もいたね」

毎日ほぼ同じ時間に、同じところを通りかかる父。こちらの年配の女性も、同じころ、家の外に出て洗濯物を干しているんだそう。ふたりは手を振り合って挨拶。

3枚目は、「この水が一番」

道をさらに進むと、横須賀の水道発祥の地・走水(はしりみず)水源地から湧き出した水を無料で汲める水道、ヴェルニーの水があります。

父は毎日ここで水を汲んで持って帰ります。ミネラル分が豊富でおいしい水です。

4枚目は、「よそ見せず」

帰り道。前を向いて歩く。

5枚目は、「帰ったぞ」

到着。

父の視点と撮影者の視点

先生の講評は、「3枚目と5枚目は、撮影者の視点でなくお父さんの視点で撮影すればよかった」と。

つまり、水を汲んだり靴ひもを解いたりする父の手元、父が見ているものにもっとクローズアップすれば、「写真を見る人が、まるでお父さんになり代わったような視点が持てて、面白かったんじゃないか」。

そういう意味で、2枚目の「今日もいるね」は、写真に写っていない父の存在、父の見ているものを、「体感できる写真」だと。

今回初めて組写真にトライしましたが、ちょっと映画とか、動画の作り方に似ているかもしれないですね。何を画面に写し出すかで、誰が何を見ているのか、視点が変わる。その視点の変化によって、撮影者が伝えたいものを表現することができる。

先生は、最後に笑って「この写真は、お父さんの散歩だから、いくらでも撮り直しができるんですよ」。「ぜひまたチャレンジしてみて。家族のいい思い出になりますよ」と。

また父と、散歩に行こう。


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